ファーストエイドの基本はRICE処置
この処置はRest=安静,Icing=冷却,Compression=圧迫,Elevation=挙上の頭文字をとった言葉でRICE(ライス)処置と呼び、捻挫,打撲,肉離れなどのスポーツ外傷に対処するための基本的な方法です。医療機関への搬送が必要なほどの重大な怪我でも、RICE処置を的確に行えば最小限に抑えられます。早期復帰は受傷直後の適切なRICE処置にかかっていますので、しっかりと理解しておきましょう。
・Rest=安静
怪我をしたら安全な所に移動して、できるだけらくな姿勢や肢位をとり、局所(怪我をした部位)だけではなく全身を安静にさせましょう。これは腫れる可能性があるのに動いてしまうと、全身の血液循環がよくなって腫れが悪化してしまうからです。また、安定しない部位の怪我はシーネ(あて木)で固定し、少しでも動かさないようにして悪化を防ぎましょう。
・Icing=冷却
アイシングは受傷直後に素早く実施し、患部冷却時間の目安は10~15分間とします。アイシングを再開する目安は、冷却によって麻痺していた感覚が再び回復したら行い、48時間は繰り返し冷却するようにしましょう。捻挫や打撲などの急性期(受傷直後)には、コールドスプレーや冷湿布は効果が全くありませんので注意して下さい。
・Compression=圧迫
患部を包帯や伸縮性テーピングを用いて圧迫することによって内出血を抑制させます。圧迫の注意点は過度に圧迫させないことで、強すぎる圧迫は神経や太い血管にまで影響を及ぼし、四肢の遠位部にしびれや変色がでる場合があります。圧迫したときには必ず時間をおいてから、変色やしびれを再度確認するようにして下さい。
・Elevation=挙上
患部を心臓よりも高くしておくことにより、内出血による腫れを防ぎます。足関節や膝関節の怪我であれば、座布団やタオルなどを下に入れて挙上すると簡単です。睡眠をとる場合にも、受傷した日は同様に挙上しましょう。
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