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ビタミンU(佐藤の五臓六腑の館)
こんにちは、佐藤です。
そろそろ春キャベツの時季ですね!私はここ3日間大量のキャベツをいかに消費するかにチャレンジしていました。生で食べたり、お好み焼きにしたりするのも良いんですが、千切りキャベツと豚肉のしゃぶしゃぶが一番美味しく、そして大量にキャベツを消費出来ました!お陰でお肌のコンディションも好調です(白さが増した気がします)。
さて!前回の五臓六腑の館ブログでちょろっと書きましたが、今回は
「睡眠と眠気」
についてです。
人間って基本夜眠くなって、朝に眼が覚めるのがセオリーですよね。
ですが、体調やメンタルのコンディションでそうもいかない場合が多いのも事実です。
よく耳にするものだと、
①なかなか寝付けない(疲れていても!)。
②ちょこちょこ途中で起きる。
③寝た気がしない、夢が多い。
④朝から昼間になるまで物凄く眠くて眠くて仕方無い。
⑤お昼を食べた後強烈に眠くなる。
ですかね!
これらの現代医学的な原因は調べると沢山出てくるのですが、ここは「五臓六腑の館」ブログなので、あえてそこには触れず、「東洋医学的にみるとどうなの〜?」ってところからお話をします!!
【そもそも大体のものが陰陽に分けられる】
そもそもこれを語る上で外せない陰陽論というのがありまして…(初っ端から胡散臭い感じがしてきましたが笑)。この世界の物は全て、陰と陽の性質が合わさって存在しているっていう考え方なんですが、わかるようなわからないような感じだと思いますのでさらっとご説明します。
東洋医学はイメージが大事だ!!ってよく言うので、なんとなく陰と陽ってこんな感じかな?とイメージしてみて下さい。
陰・・・下、内、暗い、大人しい、涼しい、冷たいetc…
陽・・・上、外、明るい、騒がしい、暖かい、熱いetc…
まあ大体こんな感じですよね!で、これを身近なものに当てはめると、、、
陰・・・下半身、内臓、深夜、はちでいうと私佐藤、秋冬、冷水etc…
陽・・・上半身、体表、昼、はちでいうと松村先生、春夏、熱湯etc…
です。
これを見ると、陰と陽ハッキリ分かれているように見えますよね。
ですが!!!
違うんですよ〜
例えば「秋冬」が陰で「春夏」が陽じゃないですか。
でも、「秋」と「冬」だと「秋」は陽で「冬」は陰なんですね。
で、「じゃあ冬は完全に陰なの?」というとそうではなくて、
一番陰に近い冬至ですら、朝や昼間があるのでその中でも陰陽が分かれます。しかも1日の中で一番陰気が強い真夜中でも陽気ってちょびっとだけあるんです。

なので全てのものは陰陽が合わさって存在していて、どちらか寄りではあるけれど、完全に100%きっぱり分けきれないって事なんです。
なんか永遠のループのようで混乱された方はあまり深く考えず、
陰は夜で冷え傾向、陽は昼で熱傾向
と思って頂くだけで大丈夫です。今回は睡眠のはなしですしね(笑)
で、やっと本題の睡眠と眠気にうつります!
【1日の中の陰陽の割合】
先程も出たこの図。
これは1日の中の陰陽の割合を表したものです。
真夜中に陰気がかなり多くなって陽気が少ないですよね。朝になるにつれて陰気が少なくなり陽気が上がってきます。陽気は昼間にピークを迎え夜に向かって段々少なくなっていきます。
陰陽はどちらかが多くなると一方が少なくなるのでこの様な図になります。シーソーみたいなもんです。
東洋医学では人は自然界とリンクしているという考えがあるので、人の体の陰陽バランスも同じように上がり下がりしていきます。
図のように綺麗に陰陽の割合が上手く上がり下がりすれば良いんですが、生活習慣、体調や元々の体質等でこのバランスが崩れると睡眠と昼間の眠気に影響してきます。
【人の陰陽バランスと睡眠・眠気】
長々と書きましたが、私が皆さんに一番お伝えしたいのはここです!!!!
人って
陽気多めの時(体を興奮させる)=朝昼:起きる 夜:眠れない
陰気多めの時(体を沈静化させる)=夜:寝る 朝昼:気だるい
なんです。
朝になって陽気の割合が多くなると人は目が覚めて体は興奮方向に向かい、昼に向かってどんどん活動しやすい状態になります。
夜になると陽気が減っていって陰気が多くなり、体が沈静化して眠気がやってきます。
これが通常の体の反応なのですが、逆に朝になっても「陽気少なめ(陰気多め)」の場合は眠くて眠くて昼間になるまで体が重くて…という状態になります。
逆に夜になって「陰気少なめ(陽気多め)」の場合は、疲れていて寝たいのに眠れず、寝ても睡眠が浅かったり、途中で何度も起きたりします。
この陰陽のバランスの崩れた状態を鍼灸や漢方医学では、陰虚(いんきょ)、陽虚(ようきょ)と言います(虚=「足りてない、少なめ」というイメージでいて下さい。陰虚は陰が足りてない、陽虚は陽が足りてない)。
で、陰と陽ってお互いに片方が勝手に増えすぎないように抑制してバランスをとってるんですね。
ですが、例えば陰が足りてない陰虚の状態になると、当然陽を抑える事が出来なくなるので相対的に陽の割合が多くなってしまいます。
こうなると
・冷えのぼせや下半身だけ冷える
・喉が乾く
・夜に手足が火照る、寝汗をかく
・寝付きや睡眠が浅い、眠れない等の睡眠系の症状
なんかが出てきます。もっと細かく分けると色々あるんですが、よくある症状だとこんな感じです。
発熱まではいかないけど身体の上の方メインの熱っぽい症状(下半身は冷える)や興奮性の症状になりやすいので、上手く休息がとれない状態になります。
陽虚の場合だと
・全身の冷え
・日中活動したいのに頭がボーっとしてしまう
・寝ても寝ても日中眠い
・お腹を下しやすい
のような感じです。
体が動く為には陽気が欠かせないんですが、陽が足りてない陽虚の状態だと体が活動的にならない、俗に言うやる気スイッチが入らない状態になります。
要は陰と陽、この2つのバランスが取れていないとオンとオフのスイッチの切り替えが上手くいかないんですね。
なので睡眠障害系の症状や日中の眠気が出てくるという訳なんです。
※ご飯を食べた後に眠くなるのは消化するために、陽気が消化器に集まってくるので、頭に巡る陽気の割合が少なくなるためにおこります。消化器系が弱い方はこれになりやすいので、眠気が起きて欲しくないときは一度に一食分食べずに、2〜3回に小分けにして食べると良いです。それと、糖質が多めの食べ物は血糖値の上がり下りが激しく、食後の気怠さが出やすいので甘いお菓子だけつまむとかはやめましょう。
で、陰虚や陽虚になる原因はこれまた各個人それぞれ色々な要素が絡み合って出てくるので(基礎体力、長期的なストレス、生活習慣、月経出産、性生活等かなり沢山あります)ここでは省きます。
こうなってしまった場合、鍼灸治療で陰陽のバランスを元に戻すのも大事なんですが、生活習慣やメンタル面もこの陰陽のバランスを保つのに大きく関わっているので、日常生活で気をつけて頂きたい事をご紹介します。
《陰虚で睡眠障害系の症状が出ている方》
・体の上半身、特に頭に陽気(熱)が停滞しているので、スクワットや階段昇降等下半身を動かして陽気を下に降ろしましょう。
・物を見すぎると(特に液晶系)陰が消耗してしまうので、ちょくちょく目を瞑って休ませて下さい。
・辛いものは控えるように!
《陽虚で朝〜日中にかけての眠気がひどい方》
・陽気を体の表面まで上げないといけないので、思い切って体を動かしましょう!特に手足を動かす事で陽気の巡りが良くなりますので、スキップでもウォーキングでも何でも良いので全身運動してください。後は自分の皮膚を撫でさすると陽気が活性化するので、乾布摩擦もオススメです。
・苦い食べ物は体を冷やすので、摂り過ぎに注意してください。
こんな感じですかね〜。
ここまで色々書きましたが、人間は基本的に自然治癒力が働いているので、体力があればこの陰陽のバランスの崩れも自分の力で整える事が出来ます。
ですが!!
自分が持っている自然治癒力のキャパを越えるストレスや刺激が繰り返されたりそれが長期間に渡ったりすると、自力での修正・回復が出来なくなります。
こうなると病気・体調不良や体の痛み等になりますし、イライラしやすい、落ち込みやすい等のメンタル面の不安定等、目に見える症状として表れてきます。
未病(みびょう)という言葉がありますが、これってかなり多いと思うんです。
画像や検査の数値には出なかったり、加齢や気のせいだと言われたりすることでも辛い症状ってありますよね。これって病気の直接的な原因になる場合や、病気になる前の体からのサインなんです。例えば、肩のこりも「単なる肩こり」って皆さん結構なめてますけど、何かしらの不調のサインで出てくるのも肩こりが多いので、単純に筋疲労で解決しない事だって多いんです。
治療の理想って、まだはっきり病気になる前の不調を発見して、それを整える事だと思います。鍼灸治療ではこんな体からのサインを陰陽や五臓六腑のバランスの崩れた状態と捉えて治療します。
自分で対処出来なくなった場合は他の力に頼りましょう。
「自力で陰陽のバランスが取れて、自然治癒力で勝手に治る事が出来る」
この状態に戻れるように、お手伝いしますよ!
さて、明日はホワイトデーですね〜!バレンタインには男性スタッフにチョコを与えたので何が返ってくるか楽しみです。
早く桜が咲かないかな〜
今回は以上です。
赤羽 鍼灸 はち整骨院の佐藤でした!