ホーム > はち整骨院
福利厚生は治療(佐藤の五臓六腑の館)
こんにちは、佐藤です。
先日、諸用で千葉県の屏風ヶ浦に行ってきました!
5時間位崖の上をウロウロしていたのですが、次第にお肌と髪の毛がベッタベタになりました。
あれって潮風だからなるんですね!!
「潮風でベタベタになる」と言うのが今まで分からなかったので(内陸育ちの海嫌いなので)、体感出来てちょっと嬉しかったです(笑)
▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎
突然ですが、
「同一人物でも沖縄にいる時と、北海道にいる時だと
同じような治療をしても効果の出方が違う」
って話知ってますか?
これって生活環境(食べ物、労働の仕方、動き方等)で身体の状態は変化するし、
自然環境(天気、気圧、気温等の気候環境)が影響するって事なんですね。
人間の身体って、常にその環境変化に適応出来るように、無意識的にコントロールしているので(汗を出して体を冷やしたり、毛穴を閉めて熱を逃がさないようにしたり、その他にも沢山あります)、環境が変わると身体も変化するのは当然ですよね。
私が行っている鍼灸治療は、その人に合わせたものなので、例えば「耳なりの治療はこれ」、「腰痛の治療はこれ」のような疾患別の治療マニュアルはありません。
生活・自然環境が違えば同じ不調でも原因が同じではありませんし、体力の差だって絶対ありますからね。疾患別マニュアル治療をせず、その人そのものを見て治療するというところが、漢方医学に基づいた鍼灸治療の良さだと思います。
…少し本題から外れましたが、今回はこの「地域性」と絡めて、「東洋医学の成り立ち」について書きたいと思います!
【そもそも東洋医学って??】
東洋医学ってこのブログでもわかりやすいように簡易的に使っている言葉ですが、
東洋医学ってそもそも何だと思います?
東洋医学でイメージするものといえば、鍼灸もそうですし、
漢方薬、按摩、気功…etc
って感じですよね!
まあまさしくそうなんですが、これって元々は中国大陸から渡ってきましたよね。
なので、
東洋医学=「大昔の中国大陸各地で
それぞれ発展した治療の総称」
と言えます。
へぇ〜って感じですよね笑
で、「各地でそれぞれ発展した」ので、その治療法には幾つか種類があります。
中国大陸は広いんですが、この東洋医学の成り立ちの分類をする時は、大まかに5つに分けます。
【中国大陸を5つに分けると】
中国ってめちゃくちゃ広いじゃないですか。
特に大昔なので、各地での住民レベル同士での連絡もそう盛んではなかったでしょうし、今以上に各地域での気候や生活環境が全く違っていたので
「なりやすい病気や発達した治療法」
って各地で全然違うんですよね。
中国大陸を東西南北、そして真ん中の中央の5箇所にザックリ分ますと、
こんな感じになります!!
で、各地でどんな治療法が発達したのかというと、、、
【東】石乏 石(へんせき)
中国大陸の東側って海沿いですよね。海があるので「魚を多く食べていた&塩も多くとれる」という事で、この地域の人達は塩分の取り過ぎや魚の食べ過ぎで体に熱がこもりやすかったんです。体に熱こもるとおでき(腫れ物)が出来やすいんですが、これが治る過程で膿がたまって来ます。それを切開して取り除くために石を研いで刃物にし、切開していたようです(切れ味悪そうですよね!)。
なので、この地方では刃物で切開して悪い物を取り除く、外科的な治療法が盛んになりました!
【西】湯液
西側は砂漠地帯で獣肉が主食だったんですって! なので、メタボな人達が多く、肉体的な症状よりも内臓を悪くする事が多かったんです。内臓の不調にアプローチするため、この地域では湯液(薬、今で言う漢方薬)療法が発達しました。
【南 】鍼
南側は暑い地方で、地域柄酸味の強いものが良く取れたそうです。で、前のブログにも書いたんですが酸味は身体をキュッと締める作用があります。これは筋肉も例外ではなく、取りすぎると締まりすぎて痙攣しやすくなるんですが、西側はこの痙攣病が多かったんです。しかも暑いので汗もめちゃくちゃかいたでしょうからよけい痙攣しやすいんですよね。昔は医学・医療が洗練される前なので対症療法が基本でしたから、ここでは筋肉を素早く緩める鍼が盛んになりました。
【北】 灸
北側ってもうすぐロシアなのでめっちゃくちゃ寒いんですって!以前中国の東北地方出身の患者さんに聞いたら日本の比じゃないくらい寒いらしいです!その方が幼い頃は冬に学校へ行くまでの間に凍死しないように薬膳酒を少し飲んでから出かける習慣があったそうです。少量のお酒は身体の巡りを良くして、寒さからの防御機能も高まりますからね。で、こんなに寒いので、昔もやっぱり冷えによる不調が多かったようです。しかも酪農が盛んで、乳製品を多く取っていたのでさらに体が冷える…
なのでお灸療法が流行ったんですって!
【中央】導引と按摩
この真ん中の地域は気候も良いので様々な食物がとれ、ここの人達は色々なものを食べていましたが、あまり肉体労働をしない人たちでした。あまり動かずに頭ばっかり使っていたので、手足が怠くなったりのぼせたりする事が多かったようです(デスクワークの人みたいですね!)。なので、導引という呼吸法&気功のようなものや、滞っている血液や運動不足の体に刺激を与える按摩が発達しました。
こう見ると鍼灸治療って言いますけど、鍼とお灸は元々は全く別々の地域で発生したんですね〜!
で、後々にこれらが合わさって、洗練されて東洋医学って呼ぶようになったんですよ!
ちなみによくこのブログでも登場する《経絡》の始まりは諸説あるんですが、「膿や毒を出す為に切開したら、他の症状も良くなった」という所から発見され、昔の偉い人が研究を重ねて重ねて、今の12経絡になったと言われています。
で、
さらにいうと東洋医学と同じ様に漢方医学って聞くと思うんですが、これって漢方薬の事だと思うじゃないですか?
そ れ が !
違うんですよ〜!!
この「漢方医学」という言葉は江戸時代に出来ました。
当時、蘭学が入ってきていたので、それと区別する為に今まで行っていた医学をまとめて「漢方医学」としたそうです。特に明治時代以降にこう呼ばれるようになりました。
日本は島国で中国は大陸ですし、似ているとはいえ文化や環境も違います。
なので、昔の中国から輸入してきた治療法をそのまま使うよりも、日本人に合う様にカスタマイズした方が効果的だったんですね。
その為、日本の鍼灸は基本はおさえつつも、独自に発展してきました。
(上にも書きましたが、湯液は今で言う漢方薬を使った治療の事です。本来は湯液と言います。)
なので、厳密にいうと
東洋医学=「大昔の中国大陸各地でそれぞれ発展したものの総称」
漢方医学=「大昔の中国から伝わってきた医学を、日本独自に発展させたものの総称」
という違いがあるんですねー!!
で、今の日本で行われている伝統的な鍼灸治療は、この漢方医学を元に、各流派がそれぞれ独自のエッセンスを加えて発達させてきたものです。
なので、私は「東洋医学的にいうと〜」とこのブログに書いているんですが、本当は「漢方医学的にいうと〜」と言いたいんです!
次回からは「漢方医学的にいうと〜」に変えますね〜(どうでも良い事と思われるかもしれませんが!)
患者様からすれば「治れば良い」ので、普段の治療中はこういった事は興味がある方にしかお話ししません。
が、五臓六腑の館ブログという自分の考えを表現出来る媒体を得たので、これからも思う存分書いていきたいと思います(笑)
▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎▪︎▫︎
冒頭からのつながりで「海・潮風」といえば、
12月の《湘南国際マラソン》にはちから4人がエントリーしたそうです!!
(喫煙者で呼吸器が弱そうな中山・今井先生と、膝が脆い本多先生、後は新婚の松村先生が走ります)
しかもフルで。
半年後なので何とかなるかな〜(笑)
私は応援には行きませんが、怪我をして帰ってきたら治療してあげようかと思います。
今回は以上です!
お読み頂きありがとうございました。
赤羽 鍼灸 はち整骨院の佐藤でした〜!